哲学の人が4月から転勤になって、それで、この人私のこと好きだろうなとずっと思っていたけれど、ついにまあそういうことになり、がんばってラブに取り組んでいる。

キスをするのが好きらしい彼の夕方の髭で私のかわいいあごがすりおろされ、痛いなあと思いながら止められずにいたら次の次の日にかさぶたみたいになってしまって、こんな事あるのか!?と驚いてヤフー知恵袋で検索すると、同じ悩みを持つ女が「こんなことあるのでしょうか」と投稿していて、あるんだ……と知った。治った頃に会ったのでひどい状態を見せられなかったのが本当に残念。三半規管と肌が弱いこと、わかってもらわねば。

哲学の人は8つ年上で、わたしのことを瞳の中心にとらえていることが隠せないような不器用な男。彼はわたしのことをジュリエットで美人画の浴衣の女で光で春そのもので美しい名前のカクテルで、とにかくなんだか上等なものだと思っているようなので、わたしは可愛げを隠さずに思う存分発揮する。彼に比べるとわたしはリアリストで、彼はロミオじゃなくて冴えないおじさんだけど、そんな人がわたしのためにちょっとかっこつけてくれるのはそれはそれで嬉しく、まあなんだかんだとうまくやっている。

転勤についても知った上でお付き合いすることになったので、飲み込むしかなかったしまあいいかと思っていたのに、いざ近付いてきたら、離れたくないな…と思って夜ふいに泣いたりするくらいには盛り上がっている。

まあそういうことで、春…って感じです。

ねむれないTONIGHT

バレンタインデーに毎年テニプリ公式が2004年からリリースし続けているバレンタイン・キッスのカバーを24時間ループで流し続けるニコ生をやっていると知って、すごい …と思って覗いてみたら、忍足というキャラクターの番に一斉に「腹から声出せ」ってコメントが流れてきて、何?と思って聞くと本当に声小さすぎてまったく聞こえなくて夜中に大爆笑してしまった。本当に聞こえないんだよ。傍から見るとテニプリ界隈は公式とオタクの(需要と供給の)関係がうまくいっているように感じる。テニプリって長年やってるだけあってやっぱすごいジャンルだな。狂いの強度が違う。読者だった頃わたしは不二先輩推しでした

 

読んだ本について

新月貫井徳郎

冴えない女がヤバい男に出会ってどんどんヤバくなる話。男の人の書くラブストーリーが読みたいな(村上春樹石田衣良以外で)と思って、恋の要素があるらしいことを聞きつけて読んでみた。都合のいい妄想はよくて、男の人の純真が読みたかったんだけど、女の視点で描かれるこの本は、登場人物がたまたまそういう性格なだけなのかもしれないんだけど、男はあっけらかんと何人もの女と遊んで歩いてでも仕事バリバリやってて意慾的、それがカッコイイしイイ男ってそういうことなんだよ、で、女はそれを受け入れるよね、保身のために男には指摘できないから二股相手の女にマウントとって攻撃するよね、ドロドロであれ執念深くあれ、それが女特有の深みで、女って凄いね〜深いよね〜、という思想がある、というか、ないとは言い切れないだろうというふうに受け取れてしまい 、お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな、という感じで、なんかいまいち感情移入できなかった。でも自己肯定感の低いモテない女の苦悩はめちゃリアルでよくわかり、そこばかりが辛かった。

 

インド夜想曲 アントニオ・タブッキ

私が今まで読んでおもしろいと思った本「沈黙」「薔薇密室」をマイベストに入れている人がオススメしていたので手に取った。失踪した友人を探してインドをあちこち旅する話。風景や場面の描写か細かで空気感が映像っぽく伝わってくる。実際に旅してる感じ。それを味わうための物語なのかな。なんか夢の中の支離滅裂な出来事のようでもあり…。「夜熟睡しない人間は多かれ少なかれ罪を犯している。彼らはなにをするのか。夜を現存させているのだ。」これは不眠の本であるという書き出しを改めて読み返すと、なんか全部本当には存在しない話なんだな、とやっと理解できる。今これ書いててハッとしたわ、これない話なんだ、全部。そうか…。

 

やば〜眠れないじゃん 起きれるかな

紅の豚すごい

金曜ロードショー紅の豚がやってて、ジブリ映画の中で一番好きなのでなんとなく見ていたら、おもしろすぎてびっくりした。よくできた話、飽きさせない作画、豚、ジーナ、フィオ、カーチス、メインキャラがそれぞれみんな魅力的。あと、ふざけたシーンがちゃんと面白い。気のいい人が集まってるから展開とかキャラクターに対してのヘイトが溜まりにくいし。わたしは小さい頃から豚の魔法が解けたのはフィオのことを好きになっていたからなんじゃないのかな〜とずっと思っていたけど、、今見てもそうともとれるし、そうでないとも言える、なんとも複雑な終わり。でも豚はジーナと結ばれるんだよね。昔はフィオにしか感情移入できなくて、フィオだって大人なのにすごい子供扱いでもどかしい思いをする話…と思っていたけど、今見るとジーナの気持ちも豚の気持ちもよくわかり、その上で目に映るフィオって健全に幼くてすごくかわいいんだよね。カタギの世界に戻してやってくれっていうのも豚の優しさだっていうのもわかるし…お互いずっと思い合っていたけど優しさ故にくっつかないというジーナとの関係もわかる…。わかる…。久しぶりに見たらすごくいい話だった。

おとしだま

最近の私はというと、とにかく重宝されてかわいがられていて、なにも嫌な思いをしていない。ずっとこのままでここにいたいなと思ってしまうけど、こういう夢とまぼろしをたゆたっているような日々にも時間は流れているから、そういうわけにもいかないんだよね〜。

仕事を手伝っているチャラ男が、ボーナス入った頃に、日頃のお礼にと、ちゃんと包装紙で包まれたお菓子をくれた。私はそれが本当に嬉しくて、私の気持ちも働きも、この人は認めてくれるんだな、私がここでがんばっていることの証明で、結晶だ……  と大袈裟に感動した。このお菓子をいつも話を聞いてくれる仲良しの友人二人にもぜひ食べてもらいたくて、今度会うときに持っていこう!と思っていたのに、いざ当日になると待ち合わせの時間に遅れそうでめちゃくちゃ慌てていて、ふつうにきれいさっぱり忘れていた。わたしってそういう女………。でもかわいい包み紙と缶は、ずっと捨てないものコーナーに置いて取っておく。見るたび思い出せるこの明るい気持ち、私を支えるこれは、自信。

 

キッチンのあとに読んだ薔薇密室という本がとてもおもしろかった。中盤以降語り手が変わるたびにどんどんおもしろくなる。世界大戦中のドイツ、廃墟の僧院で、誰にも知られず薔薇と人間を融合させる実験をする博士、登場人物それぞれの物語が重なり繋がり絡み合い、何が真実でどこまでが誰の妄想なのか、読んでいるこっちもわからなくなるような…。え!?どういうこと?……そういうことなの……!?という驚きの連続で。今年読んだ本の中で一番おもしろかったのが沈黙、次が薔薇密室で、その次はなし。それくらいこの2冊が飛び抜けておもしろかった。来年もどんどん魅力的な本に出会いたいわね。

 

パイナップル味のビール

昨日、豚バラ大根がかなり上手にできたので、よっしゃと思って大事に取っておいたビールを開けた。人からもらったなんか奥多摩クラフトビールで、パイナップルみたいな風味のするIPA。すごいおいしかったから、飲んで食べてたらめちゃハッピーな気分になってきて、気付いたらネットでワイヤレスイヤホンを買ってて、正気になってから購入確認のメールが届いてめちゃくちゃびっくりした。こんなこと初めて。明日届くそうです。

キラキラのハート

友達が誕生日プレゼントにくれた手作りのアドベントカレンダー、開けたらキラキラのハートがいっぱい入ってて泣いてしまった きれいだね

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12月になっちゃった

11月本当にあっという間に終わってしまった。なんかバタバタしてて…思い出して書いておきたいこともあるけど、めんどくさくて書けないでいる。

沈黙のあと吉本ばななのキッチンを読んで、それが沈黙との落差もあってかなぜかめちゃくちゃ読みにくかった。事実に対するふわっとした装飾が過剰…に感じられて…。小説よりノンフィクションとかエッセイとかルポの方が好きなんだけど、私文章から映像を想像することが苦手みたい。今は皆川博子の薔薇密室を読み始めたところ。

ブラックフライデーセールで何か買わなければ…という気になり、全然セールになってないけど、大昔に先輩に借りて聞いたピチカート・ファイヴで一番好きなアルバムを買った。明日車で聞こうと思う。