しりとり

こんなふうにしりとりをしたいだけなのに、人生ちっともうまくいかない。

真面目な好意はかわすのが難しい。ふるのもふられるのもめちゃくちゃ疲れるから、恋なんて…と思うのに、恋はこの世ですごく崇められているし、なのにみんなごく自然に簡単そうに恋をやっていて、恋わからない、わたしだけちがう世界のひとみたい、と思う。

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午後から紅葉の様子を見にひとりで山へ行ってきた。恋やひとの気持ちみたいな目に見えずわたしの手におえないおばけより、一目できれいだとわかる山の絶対さのほうが、今のわたしには大事なような気がした。山は10度を切っていた。大根と山芋の漬物を買って、コーヒーを飲んで、フリッパーズ・ギターをききながら帰った。