彼の何がいけないかと考えると、何もいけないことはないと思うけど、じゃあ彼に何が足りないのと考えると、それは……なにもかも…、と思ってしまう。2度目の約束を取り付けるまでの野暮ったすぎるやりとりや、あの日履いていたスニーカーのことを、この先ことあるごとに何度も思い出すんだろうと思うと、本当にこれでいいんだろうかという気さえしてくる。明日会えば、彼はきっとわたしを好きになる。もうなってるかもしれない。わたしもそうなりたいんだよ、なれるのか!?一体どうなってしまうのか!!
土曜の仕事終わりに、「土曜日も仕事お疲れ様。職員旅行でしたね。気をつけて、楽しんで来てください」と連絡をくれた。めちゃくちゃ気を使って送ってきたんだろうなって思った。嬉しいよ、けど、わたしはエスパーだからその躊躇いやカッコのつかなさや緊張も全部わかってしまって、そしたらもう大丈夫だよって言ってあげなきゃいけなくなるじゃん、何につけてもいつもその調子で、わたしはそれでいいの?って、思ったりして…
めちゃくちゃ無難なデートプランを作って私が誘うと思う、来週の土曜。これは予言。
―――――――――
ここまで下書き
おかしいくらい予言のとおりになりました。土曜じゃなくて日曜だったけど。エスパーだからね