よれよれの幸せを追いかけて

どうしても桃を食べたくなって、スーパーで個売りの桃を1つだけ買った。そこでS原さんにばったり会って、立ち話をしていたとき、むこうの通りに係長らしき子連れの後ろ姿を見た。外に出ると駐車場に彼の車がとまっていた。お盆前にあった意味のない電話の、数ターンのやりとりを思い出す。静かになった心の海。静かに去る。暴力的な甘さのめちゃくちゃにおいしい桃だった。皮を剥いた指からいつまでもいいにおいがする。桃は最高。今日あった嫌なことも全部帳消しにするにおい。

夏ぶり返しているね。まだまだ終わらないでほしい。頭がおかしくなるくらい暑くあってほしい、だいたい全部暑さのせいにしたいので。