ペパーミント・ストライプ

昨日、隣町にオープンした水族館に、先日の合コンで知り合った人たちと行ってきた。

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よい展示の水族館だった。ペンギンかわい〜だのイルカ頭い〜だのどうでもいい会話をゆるゆるとして、それぞれ楽しそうに時間を過ごし、また遊びましょうとマナーとしての社交辞令を交わしてつつがなく終わった。

昨日、6月23日は係長の誕生日だった。去年の6月23日は、転職を決めて勤務も残り一週間という頃だった。おそらく25日くらいに同僚のおばちゃんと富山へ遊びに行って、水上バスのクルーズ中に、23日の夜係長から着信があったことに気が付いて、心が爆発しているのをおばちゃんたちに悟られないように、キラキラに光る水しぶきと、履歴画面を見つめていた。本当によく晴れた、空が青すぎるほど青い日だった。1年たっても、日記を読み返さなくても、まだはっきりと覚えている。

でも、今年、6月23日は、係長の誕生日から、「どうでもいい人と水族館へ行った日」に塗り替えられたの。

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 今日はあじさいを見に行った。雨が降らないから、満開になる前に咲けずにしおれているみたいだった。

お葬式みたいね。

こうして、どんどん過去になっていく。痛みも悲しみも、真実も嘘も、愛さえも、どんどん古びて、血の通わないものになって、いつか風化し、散り散りに飛んで消えていく。はじめから無かったことにはならないけど。

6月23日が特別な日でなくなるまで、あとどのくらいかかるのだろう。これはきっと、いや絶対に、いいことだけれど、この気持ちを適切に表す言葉は、さみしい だ。わたしはさみしい。救われなかった気持ちのお葬式を、この先何度するの、出来るの、どうでもいい記念日に取って代わられて、思い出すことさえなくなる前に。

「おめでとう」なんて、思ってもいないくせしてね。