砂糖

昨日、母方の祖母の一周忌と、祖父の十三回忌の法要だった。すべてホールでやってもらって、移動もなくスムーズに済んで楽だった。

始まる前、孫同士で、今はもう潰して無くなってしまったじいちゃんばあちゃんの家の話なんかをしていたせいで、お経を聞いている間、わたしはずっと、じいちゃんばあちゃんのことを思い出して涙ぐんでいた。あの家の感じとか、毎朝とっていた瓶牛乳のこと、ばあちゃんが押していたシルバーカーとか、奈良へ移り住んだあとの暮らしのこと、亡くなる前に会ったときのこと、わたしは二人に孫娘としてとても大切にされていたんだということとか。お経が長すぎるせいで、もう少しで泣いてしまうところだった。こうやって思い出すことが、供養になるんだろうな〜と思って。いい法要ができたと思う。

 

1日、係長が同僚の係長の言ったことにカチンときて怒鳴っていた。ああ、ああ、と思って、ひたすらハラハラした。帰り際、水盤で洗い物をしているところに近づいてきたので、大丈夫ですかと声をかけると、怒りがおさまらない様子ながらも落ち着こうとしているみたいで、隣へきて、黙ってわたしが流したコップを受け取り、ふきんで拭いてくれた。新婚みたいと思ったけど言わなかった。ぽつりぽつりと怒り節をもらしていて、それをすべて正しいとは思わなかったけど、漏らすこともぶつけることもときには大切で、それを許してほしいときがあるというのもよくわかる。わたしは間違っているともそのとおりだとも言わず、ただ困った顔で笑うだけだけど、それで彼が少し救われながらも反省し、気持ちを切り替えようとしているのを感じて、なおそう促す。いくらでもおしりを撫でたらいいよ。わたしは都合よく彼の女神でいたいの。