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こいつはわたしの犬

精神と時の部屋

Extended

友人の知人が新規開店のまつげエクステサロンで働きはじめるそうで、モデルを探しているというので、タダでエクステしてもらってきた。まつげを褒められて、テスト本番のモデルになってほしいって頼まれたよ!やるやるー!!と思ったけど水曜は仕事なんだった。
まつエクとかジェルネイルとかパーマとか、一度手を出すと止めにくくて金のかかる美容は嫌なんだ本当は…止められなくなるし維持に手間と金かかるしけっきょく素材も痛んでボロボロになるしケアも大変でいいことないわって…わかっているのに…。 お風呂で洗顔したら普通に何本か取れて、これ一本108円…と思ったらなんかお金って意味ねーなみたいな気持ちになった。セール時ならドーナツ買ってもお釣りくる、今日つけたまつげの分で100個くらい食べれる、そしたらわたしもう積極的に太りますけど。

係長のくちびるは、おじさんのくせにいつもしっとりしていてやわらかい。厚くもないのにどうしてあんなにやわらかいのか不思議。わたしのくちびるは、口紅やらで痛んですこしカサカサしてる。とおもう。
だれかきちゃう…
来ちゃう前にもう一回
って
恥ずかしがってみせたり、上目遣いだったり、キスをするときにシャツをきゅっと握ったり、こんなのが好きなんでしょっていうのが案の定好きな、ばかで簡単なおじさん。なんてばかばかしいんだろと思うけど、そういうことをわざわざするのがわたしも好きみたい。抱きしめられた瞬間の些細な仕草から、本当は甘えたいんだよな、と言い当てられると、悲しいような苦しいような喜びが迫り上がって、それを隠すように笑って口を塞ぐ。
ホワイトデー、ほんとに何もいらないって言ってしまったなあ。わたしとデートしてくださいって、言えなかったなぁ。最初の頃は頑なに拒んでいたけど、今となっては、あのとき誘われるまま夜景とか見に行っとけばよかったと思う。きっともうそんな機会もない。